日本のアーティストはアルバムを出し過ぎ、と良く言われていました。1年に1枚、アイドルとかは2枚、下手すると3枚とか物凄い勢いで発表していました80年代。売れるから作るという一面はあるにせよ。
アルバムを急造してコンサート・ツアーをするのでアルバムのクオリティはあまり良くありません。そしてライブで繰り返し歌うことによってレコードよりクオリティが高くなるという、何とも言えない感じがありました。
英米のアーティストはそんなにアルバムを出さないです。アメリカ全土をツアーで回っていればレコーディングしている暇が無いからというのもあるでしょうけど。でも新人の頃は1年1枚出していたりもするんですけどね。
今回のボストンはかなり寡作です。40年のバンドの歴史でわずか6枚しか発表していません。デビュー盤が1700万枚売れて、その2年後にセカンド・アルバム、それから8年後にサード・アルバムといった感じです。

彼らのアルバム・ジャケットは宇宙船が描かれています。デビュー時の1976年なら近未来的だったと思いますが、今見ると逆に何か古く感じますね。何なんでしょうか。それも個性?
一番有名な曲は「宇宙の彼方へ」という曲だと思われますが、唯一の全米No.1を獲ったのが「アマンダ」サード・アルバムからの先行シングルです。私もこれが一番好きな曲です。パワー・バラードの名作だと思います。
そういえば「宇宙の彼方へ」もバラードでした。でも別にバラードを専門にしているわけではありません。ポップなメロディにハードなギターだったり、「パーティー」みたいなゴキゲンなロック・ナンバーもあります。
そして今現在主だった活動がありません。リード・ボーカルだったブラッド・デルプさんが亡くなっていることもあるのかもしれませんが、亡くなってからも新しいアルバムやツアーもやっていますからそれが理由では無い気がします。
そもそもがリーダーのトム・ショルツさんの個人プロジェクトみたいなものなので、彼がやりたいか否かだけなんだと思います。緻密に音を積み重ねるのが彼のやり方なので、年齢的にキツいというのもあるのかも知れません。