皆さまあけましておめでとうございます。本年も宜しくお願い致します。今年最初の投稿です。こちら私というよりも私の親の世代にとっての名画です。アカデミー賞11部門受賞はタイ記録こそ出たものの、半世紀を優に過ぎても最多受賞記録を守っています。お金も掛かっているんだろうなあという印象です。
監督はウィリアム・ワイラーです。「ローマの休日」と同じ監督です。日本だとオードリー映画に関わるとそれを代表作にされてしまう感じがありますが、さすがにワイラーの代表作はこれでしょうね。
ただ少し残念なのは当時のスターを集めて映画を撮っているはずなのですが、現代の目線から見るとチャールトン・ヘストン以外の俳優さんの顔触れがあまりパッとしない印象です。他の人の演技も良いと思うんですけどね。
この映画を同時代的に観た世代の方に話を聞くと戦車競争の話に必ずなります。バーチャル・リアリティも何も無かった時代ですから、馬から何から全て整えて映像を作ったことを考えるととんでもないシーンです。
副題が「キリストの物語」となっています。映画の最初がキリストの誕生から始まり、途中ベン・ハー青年が苦しんでいる時に水を差し出したり最後は処刑の場面が描かれます。信者でない日本人にはピンと来ませんが宗教映画の側面も大いにあります。
チャールトン・ヘストンってコスチューム・プレイが本当に似合います。今回も架空の人物とはいえベン・ハーさんになり切っています。本当は当時のユダヤ人もローマ人も金髪碧眼じゃないと思いますが、この辺の映画の影響もあって金髪で描かれることが多いですよね。
奴隷制とか業病=ハンセン病とか現代では問題があることがいくつかありますね。囚人の人権もですけど。あとメッサラはベン・ハーの妹ティルザのことは好きでも無かったんですかね。そこを悩ませるとストーリーが進まなくなるからかしら?
全部で4時間近い大作ですが一気に観てしまいました。普通何処かでダレるものですが流石の名作です。ただメッサラとベン・ハーの愛憎はもう少し描かれても良さそうですがこれ以上長くなられても…。一度ご覧あれ。