私が高校生の頃、洋楽と言えばニューロマンティックからLAメタル(日本だけの言い方です。グラム・ロックとか蔑称としてヘア・メタルとか)に人気が移行していた時期でした。80年代の後半です。
その頃アメリカのチャートではベテランのロックバンドが、時代に合わせた楽曲を作りヒットを飛ばすパターンが結構ありました。ハートやフリートウッド・マック、ボストンなんかもヒットを飛ばしていました。
スターシップはバンド名そのものが裁判から産まれたようなもので、ジェファーソン・スターシップという名乗りが出来なくなって単にスターシップになりました。ジェファーソンが何故必要かって?
そもそもはジェファーソン・エアプレインという60年代を代表するサイケデリック・ロックのバンドの流れを汲んでいるからです。色々メンバー・チェンジを経てスターシップになりました。

ただジェファーソン・エアプレイン時代と比べて圧倒的にポップになっています。じゃなきゃ売れませんよね。作曲陣もかなり多彩になっています。バーニー・トーピンってエルトン・ジョンの作詞パートナーですし、マイケル・ボルトンとか入っています。
「シスコはロック・シティ」とか「セーラ」「愛は止まらない」とかビッグヒットが軒並み入っています。これを5年間で作って解散。再結成後はオリジナルアルバムもありませんから、本当に濃い5年を過ごしたことが分かります。
エアプレイン時代からのバンドの顔、グレース・スリックの存在感は圧倒的です。ミッキー・トーマスのボーカル曲がメインで入っていますが、やはりこのバンドの声は彼女なんだと思います。
このアルバムは日本で編集されています。アメリカでベストを作るとエアプレイン時代から全て纏められ、スターシップ部分が少ないという傾向になります。私にとって印象深いのはスターシップ時代なので、そこだけ切り取ったこのアルバムは大変ありがたいです。
でもエアプレイン時代の「あなただけを」のグレースもとても素敵です。何かグレースを褒める回になってしまっていますね。ミッキーも素敵なんですけどね。と、取って付けたような感想…。
