可愛いベイビー ベスト・オブ・コニー・フランシス 図書館CD

トニー・ベネットさんの訃報を書いた時にも思ったのですが、日本の洋楽ファンの結構多数を占めると思いますがビートルズ以前のポピュラー・ミュージックってあまり評価されない傾向になっている気がします。

まあ「ビートルズに対するアメリカの答えだ!」とか宣伝してモンキーズをPRしたアメリカの業界人もどうかと思いますが、「アメリカン・グラフィティ」を観たって魅力的な音楽はいっぱいありました。

あの映画の時代設定でビーチ・ボーイズが新しい音楽という認識だったりしました。ビーチ・ボーイズも私の同世代だと懐メロ感がありますので、やっぱりビートルズ以前の音楽に対する認識はそんなものですよね。

でも日本のポップスって、ずっとアメリカの音楽に影響を受けていて、80年代のアイドルさんってモロにアメリカで流行りの音楽を取り入れてます。西城秀樹さんなんか特に顕著でしたけど。

そして今回取り上げますコニー・フランシスさん。中尾ミエさんや弘田三枝子さんがカバーしてますね。あゝ、もう分かりませんよね。昔のアイドルさんですが、やはりアメリカのヒット曲を取り入れるのは本当に早かったんです。

私が未だ若い頃に上司の営業車に乗った時にカセットテープがありました、コニー・フランシスさんやレスリー・ゴーアさん。懐かしいなぁ。日本のアイドルさんと違うのはやはり確かな歌唱力ですよね。声量も大きいし。あ、中尾さんや弘田さんは歌上手いです。

このアルバムはコニー・フランシスさんのヒット曲が余すところなく収録されています。でもやはり出色は「カラーに口紅」ですね。最大のヒットということもありますが、結構太い声の彼女の魅力が余すところなく出ている曲になっています。

勿論表題の「可愛いベイビー」や「バケイション」といった日本人がカヴァーしている曲も良いです。悪ければカヴァーしませんからね。声量があるので何を歌っても聴き応えがあるんです。

他の人で有名な「愛さずにいられない」「ケ・セラ・セラ」「夜のストレンジャー」なんかも本当聴き物です。シンガーソングライター信仰が強い日本では受入れられないかもしれませんけど。

それとイタリアンアメリカンのコニーさんですのでカンツォーネなどイタリア系の音楽も多いです。イタリアンアメリカンというとどうしてもゴッドファーザーのイメージが日本ではありますが、当たり前ですがそればっかりでは無いんです。

80年代アイドルの再評価なんかありますけど、本当60年代前半のビートルズ以前の音楽を若い人に聴いて欲しいなと思います。絶対に馬鹿にしたものではないし、昔のエンターテイメントの質の高さを感じると思います。そしてコニーさん、未だご存命です。

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