チャップリンの初期の作品を集めたシリーズの第二集です。今回のタイトルは「醜女の深情け」「チャップリンの替玉」「リクリエーション」の3作品です。醜女って今そんな言葉使ったら大問題になりそうですけど…。
「醜女の深情け」はコメディ映画としては世界初の長編映画となっています。バスター・キートンやハロルド・ロイドのドタバタ劇もだいたい短編ですものね。原題はティリーの穴の開いた(間抜けな)ロマンスと言ったところでしょうか。出演者の見てくれで邦題付けたのがバレバレですね。主演はマリー・ドレスラー。当時の人気俳優さんですがこの時点で45歳です。当時としてはいい歳して色恋にという感じだったのではと想像しています。もうひと方メーベル・ノーマンド。この映画の時22歳ですがキャリアのピークにあったそうです。その後スキャンダルに巻き込まれて人気を失い失意のうちに37歳で結核で亡くなりました。映画自体はチャップリンのペテン師、こんな人に騙されるかなあと思ってしまいますがまだ映画も牧歌的な時代だったんでしょうね。
「替玉」はチャップリン映画の永遠のマドンナ、エドナ・パーヴィアンスが出ています。でも恋人役ではなく完全な脇役でチャップリンと恋愛関係になることもありません。でもチャップリン映画と言えばこの人ですよね。何か安心感があります。この映画も楽しい映画です。エスカレーターの描写は今の感覚だと変ですが、そもそもエスカレーターが珍しい時代のエスカレーターのイメージなんでしょうね。
「リクリエーション」は何がリクリエーションなのか私にはさっぱり解りませんでした。ドタバタ劇というだけだけで楽しめるのでそれだけでも良いというかそれだけです。10分未満の映画にストーリーだの何だの言っても仕方ありません。
DVDは貴重な財産です。というテプラが貼られていますが、チャップリンの初期の映画の保存というだけでも本当に貴重な物なのですよね。ここでは出来るだけ取り上げたいと思っています。皆さんもぜひご覧くださいね。借りて頂かないといずれは倉庫に入っちゃうので。