「明治日本の産業革命遺産製鉄・製鋼、造船、石炭産業」という長ったらしい名前ですが日本の世界遺産のひとつです。普通はだいたい近くに固まってあるものですが日本全国に散らばってあります。
今日本全国と書きましたが散らばっているのは間違いないのですけど8エリア中5エリアが九州にあります。その中に23の資産がありますが19もの資産が九州です。近代日本の発展は九州が大きく貢献していたことがわかります。
黒田家、細川家、鍋島家、島津家そして天領の長崎、大大名と鎖国時代の唯一の開港地です。それなりに財政の基盤があった所に施設が作られて今に残っている。凄いことだなあと思います。
こちらの三角西港もその構成資産になります。三池炭鉱で採掘した石炭を積み出した港です。ところが明治20年の時点では賄えた物量がドンドン増えてしまい、手狭になって新しく三角東港が造られて西港は急速に廃れて行ってしまいました。
なので築港当時の施設が原型のまま残っているということです。急速に廃れたので再開発することも出来ずに古いものが残る感じは川越や小樽と状況は同じです。漁船みたいなものはありますが定期便とかの運用は全て東港になっています。東港も大分廃れて行っているのが現状だったりしますが。
建物を撮ろうかと思ったのですがやはり海を撮りたいなとって撮りました。でもちょっと中途半端になってしまいました。平日でしたが釣り人が何人かいました。何かのどかな感じがしました。
古い建物が色々残っていて何かノスタルジックな気分にさせられます。浦島屋という施設は復元だったりしますが、レストランになっている旧三角海運倉庫や龍驤館などは元ある建物を修復しています。
埠頭や排水路の石積みも当時のものですが立派に残っています。有明海は内海で普段はとても穏やかな海ということも保存には有利に働いているんでしょうね。そう言えば天草には結構海側に石積みの防壁が残っています。車で運転していると見えて来ますね。
ただ残念なことに歩いて行ける範囲内にお店がほとんどありません。うどん屋さんくらいですね。施設内に土産物屋さんと先ほど書いたレストランくらい。まあ港が移ってしまったのだから仕方ないんでしょうね。世界遺産だし開発も難しいし。