紳士協定 図書館DVD

今はTOHOシネマズシャンテとなっていますが、日比谷シャンテの映画館シャンテシネとしてオープンした映画館の柿落としの映画の一つです。スクリーンが2つあったので一つはこれ、もう一つは「グッド・モーニング・バビロン」でした。懐かしいなあ。

そう言えばシネスイッチ銀座もオープニングで行きましたよ。本当ミニシアター大好きでしたから。「あなたがいたら少女リンダ」でしたね。エミリー・ロイドさん。「恋する人魚たち」を不本意な形で外されてスターダムを逃した、と言ったら言い過ぎかもですが今も素敵な女優さんです。

本題に戻りますが、本タイトルはアカデミー賞受賞作品ですが、日本での公開が40年後になってしまったという曰く付きの作品です。ユダヤ人差別についての映画ということで、日本では売れないと判断されたか、政治的な理由か、どうだったんでしょうね。

主演がグレゴリー・ペックさんですから、「ローマの休日」の勢いでその頃に公開も可能だったのではと思いますが、どうなんでしょうね。やっぱりこの人、知性的な役が似合いますよね。意思の強さも感じられ、本当カッコ良い。

映画の内容はユダヤ人差別について記事を書くことになったライターが、ユダヤ人として半年間すごして周りの反応を記事にしよう、という話です。差別と言っても直接的な攻撃ではなく、何となく自分たちの周辺から排除していくようなやり方で。

DVDのパッケージ写真で男の人が掴みかかっている写真が出ていますが、酒場で侮辱された主人公の親友のユダヤ人が怒っている所です。直接的な攻撃であればこのように反撃もできますが、就職やホテルの宿泊で、もっともらしい理由を付けて排除される、という感じです。

本タイトルの公開は1947年で、ナチスの所業が暴かれて2年ちょっとです。そこまでは映画では言っていませんが、手を出さないだけで本質は我々もナチスと同じ、表に出さないので根絶は更に難しい、そういう風にも読めます。

主人公は6ヶ月を予定していましたが、8週間で終わらせて記事を発表します。自分の子どもがいじめられ、自身の再婚も駄目になりそうな事態にまでなってしまう状態になったからです。もっともそこまでなってしまえば記事も書けますものね。

日本でもアイヌや在日、部落差別の問題はありますから、この映画のテーマとは無縁ではありません。自分の中の無意識の差別ということも考えさせられました。主人公の母親がこういう差別が無くなる世の中を見る為に長生きしなきゃと言うセリフがありましたが、未だ世界は全然そうなっていません。

又、社会問題がテーマの映画だけに、監督も出演者も問題意識を持った人が多かったのでしょう。後に赤狩りのリストに載った人が多々います。エリア・カザン、ジョン・ガーフィールド、アン・リヴィア…。

それとこの頃の映画を観るといつも思いますが、本タイトルは何度も言いますが1947年です。パーティーやら何やら生活が豊かで、本当日本はとんでもない国と戦争していたんだなあと、毎度毎度考えさせられてしまいます。

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