この映画ですがイマイチ共感出来なかった記憶があります。バレエ団のオーディションをバレエ未経験者が受けて受かる物じゃないでしょうと。それとあの頃は白人じゃないと未だバレエは駄目な雰囲気だった気がするのですが…。
まあそこは映画なので割り引いて観ればいいのですが未だ私も若かったんですね。この映画の肝はやはりジェニファー・ビールスという若いスターの誕生を見届けるという所なんですよね。だから細かい所は大目に、ねえ。
貧困層がダンサーを夢見てというのはそれこそ「サタデー・ナイト・フィーバー」と同じですけどそこはやはり80年代です。女性の時代と言われていましたね。ジェニファーが自転車で移動するのも格好良かったですよね。
ジェニファー・ビールスはこの後の映画がコケてしまい長い低迷期に入ってしまいました。とはいえこの映画での彼女は本当に輝いています。ダンスの部分は吹き替えだったりするようですがそんな事もどうでも良い感じですね。
そしてこちらハリウッド映画で初めてブレイク・ダンスを取り上げた作品なんだそうです。それこそ「サタデー〜」は普通のディスコのダンスでした。冒頭書きましたがバレエも出て来ますよ勿論。
フィギュア・スケートをやっていた友人がストリップ・ダンサーに堕ちてしまうという件りがありますが、演じていた女優サニー・ジョンソンさんはこの出演の翌年くも膜下出血で30歳の若さで亡くなったそうです。この映画からステップ・アップ出来そうな雰囲気はありますけど本人が一番無念だったでしょうね。
亡くなったの流れで大変申し訳ないのですがローラ・ブラニガンの曲が2曲使われています。「グロリア」は映画の2年前に全米2位になった彼女の代表作です。彼女は2004年脳動脈瘤により亡くなりました。この人の紹介は図書館CDでは出来ないと思いますが80年代を彩る女性シンガーの先駆けだったと思っています。
音楽ではテーマ曲が有名です。アイリーン・キャラが歌っています。この人もその後裁判に巻き込まれて失速してしまいました。アイリーンもジェニファーもこの映画で成功したのに、その後の栄光を掴みきれなかったということになります。ショービズの世界って難しいですね。
女性の話ばかりになっていますが、それ以前の映画ならこんなに女性の話題だけで話が出来なかったと思います。でも裏ではセクハラ問題があってme too運動が起こるのは未だ30年も先になりますが…。少しずつでも良い世の中になって行っていると信じて筆を置きます。