図書館のビデオ/DVDはメジャーな作品が多いですが、アート的な作品や文学的なものや歴史物なんかも多いです。でもその中に何故これ?という作品が入っていたりします。高階図書館に「グローイング・アップ」のビデオがあるのが何とも…。
そんな中、こちらのタイトルを目にした時はちょっとびっくりしました。前から観たかったんですけど、こんなところでお会いするとは。と言っても一般的にはあまり知られていないですけど。
アウシュヴィッツ収容所の中でユダヤ人なのにナチスに協力を余儀なくされた、ゾンダーコマンドと呼ばれる人たちを描いた物語です。同じユダヤ人をガス室に追い込み、死体の処理をする仕事。ただ数カ月で新しいゾンダーコマンドに入れ代わります。
そんな基礎知識だけはありましたがそんなに詳しい訳ではありません。なのでこの物語の全てを理解するのは難しく、色々確かめながら観ることにしました。ユダヤ教のことも良くは知りないので。

ゾンダーコマンドとして働いているサウルはガス室で危篤状態の男の子を見つけ、でも直ぐに亡くなり解剖することになります。それが自分の息子だと言って正式に弔いたいと奮闘します。それから…。
実際にあったゾンダーコマンドの反乱や収容所の内実を書いた紙を埋めた(終戦後発掘されています)こと、写真を内密に撮って外部に知らせた(ただ1枚だけ残っています)など、事実にあることも物語に入れ込んでいます。
最後にサウルたちは脱走に成功しましたが、その後は…という感じです。脱走はほとんど成功しなかったという現実もありますので、この映画もそれに沿っているのでしょう。まだ1944年の設定なので。
映画はところどころぼかした映像が流れます。ガス室へ人々が送られるところもそうです。見たくない現実はサウルにはこう見えるということなのかと思います。何でこんなことができるのか。今もどこかの戦場で、と思うと胸が痛いです。
