秋ももうそろそろ終わりですが芸術の秋、というんでしょうか毎年秋になると大型の美術展が目白押しになります。先にご紹介しましたゴッホ展もそうですがハプスブルク展もやってますね。観る方としてはお金がいくらあっても足りない、いくらも持って無いんですけど。今回は東京都美術館で開催されているコートールド美術館展に行って参りました。
日によっても時間によっても違うのでしょうがゴッホ展よりはお客さん少なめでした。その分じっくり観ることができました。又期間内にご紹介できるのも何よりのことです。だいたい画家の単独展の方が人気があるようですが、外国の美術館の収蔵品を纏めて観られるこういう美術展もなかなか良いものです。今回ジョルジュ・スーラの作品も5点ほどありましたが、スーラだけで単独展をしようとしても100点前後かき集めるとしたら相当大変です。ましてヨハネス・フェルメールなら…。
コートールド美術館は印象派の収蔵品が非常に多く、今回の展示もほとんどが印象派の画家の作品です。ほとんどと書いたのは例えばエドゥアール・マネ。本人が印象派ではないと言っていますし、作風を寄せて描いた物はあるもののやっぱりモネ、ルノワールとは違いますよね。「フォリー・ベルジェールのバー」今回展示の目玉となっています。因みにこの絵の解説ビデオの中で、病魔に侵されながらもこのバーに通ったという話が出ていましたが、医者に止められても呑兵衛は言うこと聞かないというのはどこも一緒と思ってしまいました。
もう一つの目玉はルノワールの「桟敷席」ルノワールらしい柔らかい絵ですが、女性の白い肌は美しく、ドレスの微妙な色使いが本当に美しく暫く釘付けになってしまいました。ルノワール作品は他にも展示があります。
マネの「草上の昼食」はオルセーでしょうと思われるかもしれませんがここにもありました。こちらの物を先に描いて更に大きいオルセーの物を描いたようです。いきなり大きいので失敗するのは怖いですものね。ルノワールの「ムーラン・ド・ラ・ギャレット」も大小2つの絵があるのは下絵と本絵があるからです。
コートールド美術館の収蔵品にセザンヌの絵が多く今回いっぱい見ることが出来て大変嬉しいのですが、日本人って印象派ではモネ、ルノワール、ゴッホが特に好きですよね。それを否定するつもりはないのですが、他の作家の作品も見ると本当に素晴らしい物ばかりですし、幸せな気分になれるのになあと思う展示会でした。12月15日迄開催予定ですので興味のある方はお早めに。